仕方がないのでリフレッシュツーリング


 Date  :1998.06.28(Sun)
 Courese :忍野〜河口湖〜御坂〜奥多摩(約340Km)


【何なんだ、あれはっ!!超むかつくっ!!】

 「何なんだあれはっ!!超むかつくなぁ」

 「フザケンナよ、おまえはおれたちサポーターをなめとんのかっ!!」

 そう、1998年6月25日、サッカーのW杯予選リーグで日本代表は、1勝も出来ず、しかも、3試合してたったの1点しか取れずに惨敗してしまったのです。

 25日の夜、私は、職場の送別会の後、酔った勢いで同僚とともに職場に戻り、口ではともかく心の底では密かに「なんとか勝てるのでは?」と思っていた対ジャマイカ戦をTV観戦したのです。が...結果はご存じの通り、相馬→呂比須→中山選手のきれいなゴールがあったものの、そして小野選手のすばらしいプレーがあったものの、予選3試合のなかでもっともひどい出来で2点も与えて、負けてしまったのです...しかも、止せばいいのに、翌日、ビデオをもう一度を見てしまい、再びむかついてしまいました。

 おまけに、この時期は、職場の異動の時期で、今回、7月1日付けで、私の尊敬する上司4人が1度に異動することになり、しかも、その送別会の場では、私が大っ嫌いな上司2人に絡まれてしまったのです(合図を送ったのに誰も助けてくれないんだもんなぁ...(;_;)サッカーを見て気分を直そうと思ったのにあれだもんなぁ...)。

 そんなわけで、相当気分を害していたため(家族にも「昨日帰ってから怖い顔をしている」と言われ、実家からも「暴れてるんでしょ」と電話が入り...って、何なんだ俺って?)、本当は家にいるつもりだったのですが、リフレッシュを図るためにツーリングに行くことにしました。



【忍野でのフライフィッシング】 

 本当は、5時半には出発するはずだったのですが、なんだかんだで6時を回った頃に、覚えたばかりのフライフィッシング(西洋式毛針で魚を釣るやり方です)道具一式を背負って釣り竿を担いで出発です。

桂川(忍野地区) 目指すは、富士山の裾野にある忍野地区の桂川。ここは、フライフィッシング専用エリアが設けられているだけでなく、足場もしっかりしていて、川の中に入らなくても釣りが出来るという、初心者にはとってもナイスなところです。でもその分人気のフィールドですので、人も多く、魚も相当人慣れしているのが難点です。今回も、日曜であるばかりか出遅れたこともあって、かなりの人が既に釣りをしています。

 「やばいかなぁ・・・今日は厳しそうだぞ・・・」と覚悟して始めたのではありますが、案の定、相当に魚も警戒しているようです。しかも、今日のフライは、昨日の夜、スポーツニュースのW杯特集を見ながら、イラついた気分を落ち着けるために巻いたものですから、出来もそんなに良くなく、魚も近くまで寄ってはくるのですが、最後のところで食べてくれません。結局3時間以上粘ったのですが、1匹も釣れないため、見切りを付けて走ることにしました。


【河口湖ハーブフェスティバル】

 忍野を後にして、河口湖畔を走っていると、そこかしこに「河口湖ハーブフェスティバル」ののぼりや看板があります。そう言えば、東名御殿場ICや横浜横須賀道路日野ICの料金所にもポスターが貼ってあったことを思い出し、時間もあることだし、ちょっとよっていくことにしました。

河口湖ハーブフェスティバル ハーブフェスティバルとは言っても特別何かの出し物があるわけではなく、河口湖畔の公園に、満開のラベンダー畑があるのと、それを取り囲んでの、地元の色々な団体のテント&出店があるだけです(「ミスラベンダーコンテストなんて期待していたんですが...(^^;))。加えて、大型バスで乗り付けた大量のおばさまたちの団体は雰囲気をぶちこわしてくれるし、一方では、満開のラベンダー畑でアイドルのグラビアのような写真を撮って傍若無人に自分たちだけの雰囲気にどっぷりと浸かっているアツアツなカップルがいたりと(寂しくなんかないやいっ!!ライダーは孤独なのさっ...(;_;))、何とも言えない雰囲気が漂っていました。でも、満開のラベンダーはとってもきれいで、金曜日以来の荒れた気分も、ちょっとは良くなってきました。


【御坂は桃の季節です】

 御坂峠を越えて、山梨県側御坂町に抜けると、そこはたわわに実った桃で一杯!!4月に来たときは満開の桃の花が迎えてくれましたが、今度は、見事に熟れた桃の実がロンリーツアラーを迎えてくれます。でも、この出迎えは相当に危険なのです。だって、その桃は、道路から、バイクにまたがったまま手を伸ばせば、いとも簡単にGet出来てしまうところにあるのです。わかっちゃいるけど...でもうまそうです(^¬^)。

竹下観光園 どうにも我慢が出来なくなって、以前、御坂峠で出会ったBMWR100RSなおじさまオススメの、竹下観光園に向かいます。ここは、R411沿いにある、桃やぶどうのもぎ取りなどが出来る観光農園です。このような観光農園は、この時期この辺りには沢山あるのですが、BMWなおじさまのオススメ理由が、ここの桃が一番安くてうまい、ということだったのです。

 私が目的とするのは、おみやげ用の立派な箱詰めされて、5個で1000円以上する立派なヤツなんかではありません。ターゲットは大きなトレーにバラで並べられているヤツです。これらは、試食用とか、私のようにフラフラとやってくる人用に準備されているもので、袋かけとかを余りしっかりしていない「露地物」というやつで、値段も相当格安になっていますが、味自体は何らおみやげ用と変わらないものです。

 竹下観光園でも1個50円という格安の値段で売られていましたので、まず1つ買って、その場で休憩をかねて、店のお母さんお2人と世間話をしながら食べさせていただきましたが、そのおいしいこと!!。なんでもその日の朝に取ってきたものとのことで、その味は絶品です!!(BMWのおじさま、ありがとうございました)しかも、これだけおいしくて1個50円とは本当に考えられなかったので、家へのおみやげ用にと追加で3個買おうとすると、3つもおまけをしてくれました。さすがに3個もいただくのは、あまりにも悪いなぁと思い(桃があんまりにもおいしかったので、普段なら絶対「ラッキー!!儲かったぜぃv(^o^)」としか思わないのに、滅多にない「いい人モード」になっていたので)、500円払おうとすると(これだって、普通からは考えられないくらいお買い得です!!)、さらに、3つもおまけをいただいてしまいました。竹下観光園様、本当にありがとうございました。

 そうそう、家に帰ってこの話をすると、「他のバイクの人に情報もらって、お店の人におまけをもらってっていうのは、北海道でもやってなかった?北海道だけかと思ったら、日本中どこでもやってるのね!!」との一言。「だって、バイク乗りだもん。それ〜がツーリング。うぉ〜ううぉ〜(ソニーハンディカムのCMのメロディーにのって)」これを読んでいるあなたにはわかってもらえますよね?!


【これだからツーリングはやめられないのです】

 竹下観光園に立ち寄ったおかげで、本当に幸せになった私は、朝、家を出発するまでとは打って変わって超上機嫌モードに突入です。

 しかも、ほぼ半年ぶりに通った柳沢峠は、工事中だった部分がある程度完成し、きれいな路面となって走りやすくなっており、本当に気持ち良く走れます。こうなると、ペースもどんどんあがり、「きまったぁ〜っ!!」なんてヘルメットの中で叫んでいるコーナーがいくつか出てくる始末。まるで自分がうまくなったかのように錯覚してしまいます。奥多摩周遊道路経由で帰ったのですが、私とすれ違った人たちは、「あいつ何ヘルメットの中でニヤついているんだろう?」と不思議に思ったことでしょう。

 帰る途中に、いつもお世話になっているHONDA WING オアシスに立ち寄って、休憩&相談(ちょっといじろうかなぁ?と思っているところがあるもんで...)したときも、店長から「何か良いことあったの?」と言われる始末。家に着くと真っ先に桃を冷蔵庫へ。風呂上がりのビールとおいしいご飯、それに食後によく冷えたおいしい桃!!あぁ、なんて幸せなんだろう!!

 週末のすさんだ私の心も完全にリフレッシュ!!

 これだからツーリングはやめられないのです。

 


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